感想が書けないお子さんも必見! 将来の武器になる「発信力」の磨き方

 
こんにちは、読書教育のYondemyです!
 
今日は、今後の社会でより重要視されていく「発信力(言語化能力)」の伸ばし方についてお話しします。
 
近年、「未来の教室プロジェクト」や「STEAM教育」など、多様性を認め、伸ばす方向性の教育の価値が高まって来ています。
 
多様性を認め、多様性を伸ばす教育が主流になっていく未来では、きっと教室での生徒たちの姿も変わって行くことでしょう。
 
それに伴って、子どもたちに「必要とされるもの」も変わってくるのではないでしょうか。

未来の「学びの場」の姿って?

では、” 未来の教室 ” で、最低限「生徒に求められるもの」はなんでしょう。現代の教室でいうところの、「先生の話をきちんと手を止めて聞く」ことのような、「教室が教室であるために、生徒に最低限求められていること」はなんでしょう。
 
それは、「発信していくこと」ではないでしょうか。
 
「自分の感情を自覚すること」
言葉を通して、自分の感情に形を持たせること」
「自分の”感性”を、言葉に乗せて発信すること」
 
「多様性」を伸ばしていく上で大切な要素の一つは、「ちがいを認め合うこと」ですよね。隣にいる友達と、自分の「ちがい」を認め合い、学び合い、高め合っていく
 
そして、世の中にはたくさんの「価値」があり、一人ひとりの「価値」があることを体感する。それが、「多様性」を学ぶ大切さの一つではないでしょうか。

多様性の ”まなび方”

お互いに「ちがい」を認め合うために必要なこと。
 
それは、「自分のことを言葉にして相手に伝えること」。
そして「相手のことを言葉にして相手に伝えること」。
 
発信をしていくことを通して、自分を知り、相手を知り、多様性を知る
 
「発信できる力」は、今後の教育においてより重みを増して来ますよね。 今回は、そんな「発信する力」の伸ばし方について考えていこうと思います。

そもそも「発信する力」とは何だろう?

「発信すること」の大前提は、「思っていることを、相手に伝えられる状態にする」こと。 つまり、「発信力」とは「自分の感情をしっかり言葉にできる力」です。
 
では、この「"自分の感情を言葉にする力" の伸ばし方」にはどんなものがあるでしょう。
 
 
  • 感情の存在を知るために、色々な感情を抱く機会をつくること
  • 言葉にする経験を積むために、感情を言語化する機会をつくること
  • より「伝わりやすい言葉」にしていくために、文章を人の目に触れさせること
 
上記にあげた3つは、お子さんの「発信力」を高めるために効果的な手段を、段階的に並べたものになります。
 
上段から下段に向かうに連れて、そのレベルは上がります。 上段から順番に段階を追って経験していくことが、重要です。
 
色々な感情を「知る」ことも、感情を言葉にして「理解する」ことも、感情を「伝える」ことも全て大切です。
 
この3段階の取り組みが、一つの行為によって経験できたらそんなに良いことはありませんよね。
 
この経験が一度に出来る、身近なコンテンツがあります。 それは、「本の感想を書くこと」です。

「本の感想を書く」とは?

一点注意していただきたいのは、ここでお話しする「本の感想を書く」という行為は、決して「読書感想文」に限られない、ということです。
 
本来、「感想を書く」という行為は、形式も決まっていなければ字数も決まっていません。 それなのに、「感想を書く」と耳にした時、真っ先に浮かんでくるのは、指定された枚数の原稿用紙を文字で埋めるあの作業です。 そしてその作業は、時に、読む本をも限定されています。
 
ここでご紹介する「感想を書く」という行為は、それらとは全く異なります
 
お子さんが読んでいる本に関して感じたことを、感じた分だけ言葉にするのが「感想を書く」という行為です。
 
感想の長さの制限もありません。 本によって、人によって、感じるものの大きさは違うでしょう。
 
大切なのは、ふわっと抱いた「自分の感情」を言葉にするという行為をすること。それ自体に慣れて行くことです。
 
「感情の言語化」は慣れです。
 
では、「感想を書く」にあたって大切なポイントを3つお伝えします。

ポイント① お子さんの「好きな本」を選ぶ

これは、「初めて読む本」である必要はありません。 お子さんが好きな本は、「ワクワクする要素が多い」本ということです。 ワクワクする要素が多ければ多いほど、言葉にしやすい箇所は多くなります。
 
お子さんのとっておきの一冊を、初めて「感想を書く」一冊として選んであげましょう。

ポイント② 長さには決してこだわらない!

「感想」を書く時に、その長さにこだわる必要は全くありません
 
大切なのは、「感情を言葉にする」という行為に慣れることです。 「感情を言葉にするという感覚」を体験することです。
 
まずは一文から、フワッと抱いた感情を、言葉にしていってみましょう。

ポイント③ 書いてくれた感想を見ながらお話しをする

お子さんが感想を書いたあと、それを見ながら是非お子さんとお話ししてあげてください。一文の感想であったら、「これはどこの場面で感じたの?」などと聞いてみてあげるのも良いでしょう。
 
きっとお子さんは、文字で書いた感想より多くの「感情」を心の中に抱いています 感想を書いた後に保護者の方とお話しをすることで、それらが引き出されていきます。 保護者の方の質問によって引き出された「感想」があったら、是非それを褒めてあげてください。 そして、「それも感想で書いたらいいんだよ」と教えてあげてください。その積み重ねによって、お子さんの「感想」は長く深くなります。
 
そうして培われた「感情の言語化」の力は、長い目で見てお子さんの人生を支えてくれるものになるでしょう。
 
「感想を書く」という行為によって、今後の時代に求められる力であるだけでなく、お子さんの一生を支える力になる「発信する力」を伸ばしてみませんか?